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    和食の塩分をひかえて、
    おいしく仕上げるコツ

    vol.3

    和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、その魅力が世界に知られることとなりました。
    和食は健康的な食事として注目されていますが、ひとつだけ気になる点があります。
    それは塩分が高いことです。
    そこで今回は、そんな和食の塩分を控えめにし、さらに健康的な食事にする、ちょっとしたコツをご紹介いたします。

    おいしい減塩和食のコツ

    健康診断で血圧が高めと指摘されて、減塩に取り組む人も多いでしょう。
    「減塩」というと、「おいしくない、味気ない」というイメージが強いようですが、工夫次第で減塩しながらでもおいしい和食を楽しむことができます。

    汁物や煮物は、かつお節や昆布でだしをとれば、うまみを活かして塩などの調味料をひかえられます。
    ただ、そうとわかっていても、日々のこととなるとちょっと面倒ですよね。
    そこでおすすめしたいのが、だしの出る食材を具材に加える方法です。
    たとえば、昆布や干ししいたけを煮物の具として加えれば、だしをしっかりと出すことができ、塩分がひかえめでもおいしく仕上がります。

    おひたしや酢の物の具にかつお節を加えれば、うまみがぐんとアップして減塩できます。
    炒め物の具に、ちりめんじゃこや桜えびをちょっと加えただけでも、豊かな香りと香ばしさが加わり減塩になります。
    だしになる食材は乾物が多く日持ちもするので、買い置きをしておくのがおすすめです。

    だしで減塩!簡単レシピ

    『水菜と桜えびのおひたし』

    ~材料~
    • ・水菜
    • ・桜えび
    • ・削り節
    • ・水
    • ・しょうゆ
    ~作り方~
    • 1.水菜を熱湯でサッとゆでます。
    • 2.水気を絞り、4~5cmの長さに切ります。
    • 3.2.に桜えびと削り節を混ぜ、水で薄めたしょうゆ(水4:しょうゆ1)であえて完成です。

    塩水を使って減塩調理

    しょうゆや味噌などの調味料は100%塩分ではありませんが、食塩は「使用量=塩分」。
    少しでも入れすぎると、塩分がぐんと上がってしまいます。

    調味のほか、肉や魚に下味や野菜の塩もみなどに使う塩にも注意が必要です。
    食材に直接ふりかけると、つい量が多くなってしまったり、ムラになって食材に均等に行きわたらず、かけた量の割に薄味に感じてしまったりします。
    塩を直接ふるかわりに食材を塩水に短時間なじませると、塩分がひかえめでもしっかりとした味を感じやすくなりますよ。

    水100mlに対して塩小さじ1杯程度を目安に溶かして使います。
    たとえば鶏肉の照り焼きなら、鶏もも肉に塩水が全体に行きわたるようにふりかけ、しばらくおいて塩味を含ませます。

    そのあとは、水気をふきとっていつも通りに焼き、タレの調味料を加えて仕上げましょう。
    鶏肉の中まで塩が入っているので、タレの調味料の塩分はひかえめに。 鶏肉が塩水効果でふっくらと仕上がるのもメリットです。
    魚の切り身も同様に下処理すると、臭みもとれやすくおいしく仕上がりますよ。

    塩麹を使って減塩

    数年前から話題の塩麹とは、麹と塩、水を混ぜて発酵、熟成させた、日本の伝統的な調味料です。
    古くから野菜や魚の漬物床として利用されてきましたが、近年、さまざまな利用法で人気となり、家庭用の調味料として市販される種類も増えています。

    塩麹は、米のデンプンが糖化された甘みと塩の辛みの混ざったほんのりとした甘辛い味なので、減塩調味料として活用できます。
    食材に含まれるデンプンやたんぱく質を分解して、うまみや甘みを引き出しておいしくしたり、漬けた肉を軟らかくしたりします。
    焼いたり炒めたりすると綺麗な焼き色がつくのもメリットです。

    塩麹は、肉や魚や野菜、キノコなどどんな食材でも、また、「和洋中」さまざまな調理法にも合うので使いやすい調味料です。
    市販品は塩分10~13%程度なのでそのままでも使用できますし、減塩を考えるのであれば1/2程度の酒と混ぜて使うのがおすすめです。
    肉や魚はそのまま漬けこんで下味をつけ、ソテーや包み焼き、ムニエルにするなど、いろいろな料理に使えます。
    野菜を切って漬けこむと、減塩のお漬物になります。
    塩麹は発酵食品なので、腸を健康にするためにも役立ちます。
    減塩と腸の健康のために、塩麹を上手に活用しましょう。

    塩麹で減塩!簡単レシピ

    『野菜の塩麹漬け』

    ~材料~
    • ・きゅうり
    • ・大根・かぶ・にんじんなどの野菜
    • ・塩麹
    ~作り方~
    • 1.きゅうりや大根、かぶ、にんじんなどの野菜をよく洗い、水気をふく。
    • 2.野菜の容量の約10%の塩麹をまぶし、ジッパー付きの保存袋や保存容器に入れる。
    • 3.冷蔵庫で1~2時間寝かせれば完成です。

    牛乳を使って減塩

    牛乳やチーズなどの乳製品には洋食のイメージがありますが、しょうゆや味噌など、和食の調味料ともよく合います。
    また、味に深みが出るので、減塩にも大活躍のとっておきの食材です。

    乳製品を使うとからだにいいことがたくさんあります。
    まず、日本人の食事で不足しがちなカルシウムをとることができます。
    さらに乳製品には、塩分のとりすぎで心配される血圧の上昇を抑制する働きがあることもわかっています。

    使い方は簡単です。
    野菜や芋の煮物をつくる時、だしの半量を牛乳にします。
    煮魚や魚の味噌煮をつくる時も、水の半量を牛乳にします。
    すると、仕上げの調味料をひかえてもコクのあるおいしい煮物になります。

    きんぴらなど炒め物の調味料に牛乳を加えても、減塩&コクがアップ。
    味噌汁のだしの半量を牛乳すれば、おいしいミルク味噌汁になります。
    そばつゆやうどんつゆは、牛乳で割るとコクのあるつゆになりますよ。
    簡単に使えるので、いろいろな和食に上手に使ってみてください。

    煮物の減塩のコツは

    煮物の減塩のコツは、まず味をみるタイミングです。

    煮物は煮あがったら火を消し、10分ほどおいてから味をみましょう。
    煮汁の調味料は徐々に浸透するので、煮あがった直後に味見をすると薄く感じてしまい、調味料を加えてしまうことになります。
    素材やだしの量、火加減などでも味の浸透度が違ってきますので、煮あがって10分後に味をみて、足りない時に少し加えるほうがよいでしょう。
    いったん濃くなったものを薄めることは難しいので、最初は薄めに調味することが大切です。

    塩分をひかえてもおいしくいただくために、煮汁にとろみをつけるのも良い方法です。
    とろみで味を濃く感じられるので、中まで味が浸透していなくてもおいしくいただけます。
    仕上げに水溶き片栗粉でとろみをつけるだけでもOKですが、練りごまを加えると風味もよく仕上がりますよ。
    だしと少なめの調味料で薄味に煮て、キノコあんやそぼろあんなどのあんをつくってかけるのもいい方法です。

    食事メニューを選ぶコツ

    「高血圧の予防のために減塩を心がけている」という方におすすめの副菜メニューは次のうちどれでしょう?

    1. わけぎとわかめのぬた
    2. 青菜のおひたし
    3. ポテトサラダ

    正解は…
    「3. ポテトサラダ」

    食塩のもとであるナトリウムは血圧を上げる要因になりますが、野菜や果物、芋などに含まれるカリウムは逆に、血圧を下げる働きをします。
    しかし野菜料理では、しょうゆや味噌などで調味すると塩分が多くなってしまい、カリウムの効果は期待できません。調味せずに食べられる果物やさつまいもなどは、カリウムが多いのでおすすめです。

    脂質の多い副菜はアブラのうまみで食べるので、意外に塩分の低いものもあります。
    ただしカロリーは高くなるので、体重が気になる人は食べすぎに注意しましょう。

    和食のおいしさをそのままに、減塩するコツを紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
    塩分に気をつければ、和食は油脂が少なく栄養バランスのいい食事です。
    ぜひ、日々の食事づくりに役立ててくださいね。

    監修者:
    管理栄養士/健康運動指導士/食コンディショニングプロデューサー
    小島美和子

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